【1日目】

【2日目】

【3日目】


【1日目】

「おくい」 ①

 雲南市視察は、味探訪からスタート。JR木次駅のすぐ近くにある「おくい」で、名物の焼き鯖寿司をいただきました。
 かつて冷蔵技術が進んでいなかった時代、海でとれた鯖が生のままでもつのはこの木次あたりまで。そこで、鯖を一尾ごと焼いてさらに山あいの地まで運んだのだそうです。その焼き鯖を使った寿司は、田植えの時期などのごちそうだったとか。
 焼き鯖のうまみたっぷりで山椒の香りが効いた一膳は、私たちにとっても、“とっておきのごちそう!”でした。
 腹ごしらえができたところで、雲南市視察に出発!(佐藤)

「吉田ふるさと村」 ③

 全国的に知られる卵かけご飯専用醤油「おたまはん」の製造元、「吉田ふるさと村」へおじゃましました。主力商品のおたまはんを始め、調味料やお餅など50種類ほどを製造販売しています。地元食材をメインに使い、保存料や添加物なしで、すべて手づくりしているそう。商品を味見させていただきながら、商品開発部の板垣あゆみさんのイキイキとした説明を聞いていると、あんな料理にもこんな料理にも…と、どの商品も全部欲しくなってしまいました。
 もともと「自分たちの村は自分たちで守る」と、住民と地元企業、行政の出資で30年程前に創設した会社で、食品加工のほか水道やバス輸送などのインフラ事業、観光事業なども行っているそうです。広報部の多々納正義さんは、「今後は吉田町の国際化を目指したい」と、英会話を修得中とか。地元のために、社員のみなさんがそれぞれの思いを持って働いている様子が印象的でした。(秋元)

「吉田町本町通り」 ⑤

 吉田町の本町通りを散策しました。
 吉田町は、この地域でたたら製鉄を始めた田部家の企業城下町として栄えたそうで、今も、田部家の白壁の土蔵群が建ち並びます。また、かつての商工会館は、昭和初期に秋鹿隆一氏の設計で建てられた歴史ある建物のようで、現在も風情あるレトロなたたずまいを、その外観に残しています。
 本町通り沿いにある吉原亀栄堂公園飴本舗では、お菓子の試食もさせていただき、「たまご饅頭」をお土産として購入しました。「吉田ふるさと村」オリジナルの「おたまはん」が使用されていて、地元企業の「よい連携」を感じました。(川崎)

「入間交流センター」 ⑦

 雲南視察1日目の宿泊は「入間交流センター」。なんとこの建物、115年もの歴史を持つ小学校をリノベーションしたもの。畳敷きに変身した教室に宿泊できるほか、地域の年中行事やサークル活動などの場として活用されています。2階の教室には、小学校当時から使われている黒板や机があって、ホテルや旅館など一般的な宿泊施設とは違った“居心地”が楽しめます。
 建物正面の右手には、祭りのときに舞台として使う広々としたオープン・デッキ(屋根はあるけれど壁のないスペース)があり、そのデッキが建物前面に張り出した長い縁側に続いています。夏の夕刻、この縁側でゴロンと横になったらどんなに気持ち良いことでしょう。また違った季節にも訪れてみたいと感じました。(酒井)

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「斐伊川堤防桜並木」 ②

 木次駅から徒歩圏内にある斐伊川の堤防には、約2kmにわたって桜並木が続いています。川を見下ろす位置になる遊歩道には両側から桜の枝が垂れかかり、桜のトンネルになっていました。
 ここにある多くはソメイヨシノで約800本! 桜名所100選に選ばれており、毎年4月のはじめに桜祭りが開催され、多くの人でにぎわうそうです。雲南市にはほかにも桜並木がたくさんあり、三刀屋川の河畔などには、ソメイヨシノから1~2週間ほど遅れて満開を迎える黄緑色の桜「御衣黄(ぎょいこう)」の木もあります。桜の季節は一瞬、と思いがちですが、雲南市では、ちょっと長く桜を楽しめるということを知りました。(佐藤)

「菅谷たたら山内」 ④

 吉田ふるさと村から車で数分、「菅谷たたら山内」に到着しました。「たたら」とは、日本で1000年以上前から行われている砂鉄を原料とした古式製鉄のこと。島根県奥出雲地方では、古来から製鉄が盛んに行われていました。現在ここで製鉄作業は行われていませんが、日本で唯一、たたらの製鉄炉と、その炉が配置された「高殿」と呼ばれる生産施設が保存されており、映画「もののけ姫」の絵コンテのモデルにもなったそうです。
 我々が見学したときは、残念ながら保存修理工事中。施設ガイドの朝日光男さんから、菅谷たたらの歴史や改修の進捗などを教えていただき、建物の中もちらりと拝見しました。改修後にもう一度見学したいものです。(川崎)

「民谷交流センター」 ⑥

 次に訪れたのは、吉田町の中心部から山を一つ超えたところにある「民谷交流センター」。ここは2年前に閉校した小学校の分校を再利用して使っている施設で、愛称は「夢民谷(むうみんだに)の楽校」。童話のなかに出てきそうな山あいの小さな校舎で、一歩入れば子ども時代にタイムスリップできそうな雰囲気です。
 ここは住民主体で取り組む地域づくり活動の拠点。民谷地区振興協議会会長の岩田隆福さん(小さい頃から野山を駆けまわっていた自称「山賊」)、地域おこし協力隊の浜崎浩さん(夢民谷の校長先生にしか見えない…)、主事の原真佐子さん(4年前に移住してからこの地域の大ファンだそう)にお話を伺ったところ、今後はこの場所を、近所の方々のおしゃべりサロンに、また時には、農業体験イベントや自然学校の開催拠点にするなど、地域内外の人との交流の場として活用していくとのこと。さっそく5月には、田植えイベントを開催予定だと聞きました(秋元)

「入間交流センター」にて交流会 ⑦

 「入間交流センター」では、視察の案内役をしてくださった雲南市役所・政策企画部地域振興課の奥田清さん、村松優さん、浜崎浩さん、入間コミュニティ協議会会長の岡田治喜さん、入間交流センター長の松村千弘さんと、いろいろなお話をしました。地域の人々を結ぼうとする想い、さまざまな人を受け入れようとする懐の深さを感じたひとときでした。
 その交流会を盛り上げた立役者は、間違いなく、地域で活動する料理ボランティア集団「ピコット」の皆さんがととのえてくれたお膳!
 こごみの和え物、ふきのとうやつくしのてんぷら、猪肉のつくねなど地元食材を生かしたお料理に舌鼓を打ちました。満開を迎えた桜花をちょんとあしらうおもてなしの演出がうれしくなりました。豊富な素材と、それをきちんとよそいきの顔にしたてる腕に感激です。(佐藤)

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